げーむのいりぐち
説明書の中から、プロローグなどの基本設定だけを載せています
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アイ・オブ・ザ・ビホルダー


<ストーリー>

ウォーターディープ――<剣の浜>にあり、<フォーゴトンレルム>の<北部>の中心都市。10万を下らぬ人口を誇るこの街は、<領主>と呼ばれる人間たちの合議によって治められている。<領主>は、街の住人の中から密かに選ばれる。だが、<領主>たちが、その素性を明らかにすることは決してない。彼らは、一般市民としての生活を行ないながら、必要に応じて内密に<評議会>を開き、内密に決定を行なう。<北部の帝都>ウォーターディープの繁栄と平和が侵されぬよう。
今、そうした重大な決定の一つが下されようとしていた。

――“黒き杖”大魔術師ケルベンからウォーターディープ第一領主“パラディン”ピアジェイロンへ宛てた手紙――

ピアジェイロンへ
 友よ、君の懸念を調査したのだが、知らせはかんばしくない。それどころか気が変になりそうだ。どうにも手が届かない。悪のしるしは知っての通り目に見えて大きくなっている。わたしは出発する前、こともあろうにウォーターディープの町に暗殺者がいるという噂を耳にした。もう何を信じたらいいのかわからない。
 わたしはオームンとカリムジャンの町も訪れた。どちらも過去、われわれに憂いを与えた町だ。今回の問題もやつらの仕業ではないかと思ったのだが、証拠は見つからなかった。少なくともその点ではわたしの情報提供者の言うことは確かだ。得体の知れない“クサナタール”のことを耳にした者すらいなかった。そう、悪の足跡はウォーターディプの外からのものではない、内側から……おそらく地下から続いているのでは? わたしの魔法は確かに邪悪の存在を感知した。だが、その源は突きとめられなかった。どうにか出所を知ろうとあらゆる手を尽くしたが、無駄だった。唯一“学んだ”のは、ただならぬ執拗さで、“クサナタール”の名が繰り返し現れるということだ。どこを見逃しているのだろう、わが友パラディンソンよ? <市衛士>がいまだ見回ったことのないのはどこだ? 君だったら、市街地から出ることなく、ウォーターディープの衛士と領主から身を隠すのはどこを選ぶ? つい鼻先に何かがあるのに見落しているのはわかっているのだ。
 わたしはまもなく<評議会>に戻る。ここでの調査はどう見ても実りのないものだ。わたしの帰りは待たないでいい――残りの者が提案していたように冒険者を雇おう。わたしたちみたいな先入観がないだろうからな。おそらく新しいものの見かたが役に立つだろう。
 誠実なる友、
  ケルベン

「下水道だ。」「私だったら下水道に隠れる。君たちもそこから始めるべきだろう。」ピアジェイロンはそう言うと、ウォーターディープの印章が目立つ公文書を冒険者たちに手渡した。

委任状かつ免許状
 この文書は、ウォーターディープの領主と主権ある町のために履行すべき任務を委任するものである。この文書を持つ者は<ウォーターディープ領主>の代理人でありウォーターディープの地下道を自由に歩く権利が認められている。それを妨げようとする者は報いとして、われらの怒りを受けるだろう。
 われらの町で、ある計画が動いているという情報があった。証拠はウォーターディープ地下を走る下水道のほうを指している。この脅威がどこから来ているのか正確には知られていないが、急を迫られているのは感じられる。この危険の出所を突き止め、できることならそれを殲滅するよう委任するものである。
 私掠の権利を認める。すべての宝物、工芸品、その他貴重品は征服したときの正当な権利として君たちのものとする。
 この文書は法に基づいて作られ、影の年マーベノスの月5日、われらの印により履行すべきものである。


<キャラクター>

パーティーは、4人のキャラクターで構成されています。キャラクターは、それぞれに異なった長所と弱点を持っています。キャラクターは、種族、クラス、各種能力値といったパラメータを持っています。

【種族】
このゲームでは、6つの種族からキャラクターの種族を選べます。ドワーフ、エルフ、ノーム、ハーフエルフ、ハーフリング、にんげんの6種類です。
ドワーフ ドワーフは背が低く、がっしりした体つきの人間に近い種族です。身長は大体1メートル20センチから1メートル35センチ程度ですが、筋肉質のため、体重は70キロ前後もあります。寿命は350歳から450歳程度です。彼らは、金属細工から石の細工まで、あらゆる技術に優れていることで知られています。ドワーフは生まれつき魔法には縁がなく、呪文とほとんどの毒に対する耐性を持っています。
エルフ エルフは人間に似ていますが、いくらか背が低く、整った顔だちととがった耳で容易に人間との見分けがつきます。彼らは、1200年以上生きることも珍しくはありません。
どのクラスのエルフも小さい頃から弓術を教えられていて、あらゆる種類のボウ、ロングソード、ショートソードを使用する際には、ボーナスを得ることができます。エルフは、スリープやチャームの魔法に対して、非常に強い耐性を持っています。また、レイズ・デッドの呪文は、エルフに対しては効力を発揮しません。
ノーム ノームは、ドワーフの遠い同族にあたりますが、ドワーフはノームが同族であるということを認めたがりません。ノームは600歳まで生きるのが普通です。ドワーフは寡黙で働き者ですが、ノームはもっとのんきで陽気です。
ノームは、魔法に対して、かなりの耐性を持っています。またコボルトと戦うときはボーナスが得られます。
ハーフエルフ 混血であることによって、様々な長所を受け継いでいます。顔だちはエルフに似ていますが、身長と体重は、ほとんどのエルフより高く、重く、人間に近くなっています。エルフほど長寿ではありませんが、寿命は平均250年程度です。他の種族に比べ、ハーフエルフは選択できるクラスの組合わせが豊富です。生まれつきのスリープ、チャームの呪文に対する耐性は受け継いでいますが、純粋なエルフほどの耐性はありません。
ハーフリング 小柄な種族で、愛想のよさと、楽しいことが大好きなことで知られています。丸く大きな顔をしていて、大抵、縮れた髪を持っています。ハーフリングは大変背が低く、ドワーフよりもさらに小柄で、ふっくらとした体つきをしています。
ハーフリングは、生まれつきの魔法に対する耐性を持ち、スリングを使用する際にはボーナスを得ることができます。
にんげん 人間は最も順応性の高い種族で、従って最も優勢な種族です。人間は、他の種族に比べ、体の大きさや肌の色、神の色などが多様です。寿命は平均70年程度です。人間の社会も、他の種族の社会に比べ多様で、また、攻撃的で、物資主義に走りがちです。


【クラス】
クラスとは、職業のことです。種族によっては複数のクラスを兼ねることもできますが、基本的に6種類のクラスが選べます。
クレリック クレリックは戦うことのできる神官で、自分自身の信仰心と同時に、武器を持つ腕にも信頼を置いています。クレリックの修業は、神の力による呪文と、制限のある武器の使用を含んでいます。すべての防具を身につけることができますが、武器に関しては、鎚、連接根棒といった刃のついていない打撃系の武器しか使用できません。
クレリックは、スケルトンなどのアンデッドモンスターに対して、特殊な力を持っています。クレリックはレベルアップするに従ってより多くの呪文を習得し、アンデッドに対する力も強くなります。
ファイター ファイターは戦士で、武器と戦術の専門家です。ファイターの訓練は、すべての武器と防具の使用、ならびにメインテナンスを含んでいます。ファイターは、すべての防具と武器を制限なしに使用することができます。栄光のためであれ、富のためであれ、ファイターは勇気と技能のみが物を言う、最も戦闘の激しい場所に赴きます。
ファイターは、呪文を使うことが一切できませんが、彼らは魔法の武器や防具、あるいはリングやこてなどの魔法のアイテムを使用することはできます。
メイジ メイジは、魔法と呪文を唱えるジェスチャーの、神秘的な秘密を会得した人々です。メイジは戦闘が得意ではなく、知性と魔法の力に頼っています。戦闘になると、ファイター系のキャラクターやクレリックは敵に向けて突撃しますが、メイジは後方に下がって、魔法で敵を打ちのめします。
メイジは、呪文を唱える際の邪魔になるため、どんな防具も身につけることができません。また、あまり戦いが好きでないため、使える武器も非常に限られています。レベルが上がるにつれ、メイジは非常に強力になります。
パラディン パラディンは、真実と正義の名の下に戦うエリート戦士です。ルールの遵守と善い行ないが、彼らの糧なのです。彼らは、クレリックさえも尊敬するほどの、純粋な信仰に基づいた生活を送っています。パラディンは、イビルの属性のキャラクターのいるパーティーには加わりません。
パラディンは、すべての防具、武器を使いこなす能力をに加え、クレリック系の呪文を使う能力を持っています。パラディンは、魔法による攻撃や毒に対する耐性を持ち、また、どんな種類の病気にもかかることはありません。パラディンは、その“治療能力”を使って、1日に1度だけ治療を行なうことができます(1レベルにつき、2ポイントのヒットポイントを回復できます。)
レベル3に達したパラディンは、2レベル下のクレリック(つまりレベル1のクレリック)として、アンデッドの退散を行なうことができるようになります。
パラディンは、次のクレリック用呪文を唱えることができます。
ブレス、キュア・ライト・ウーンズ、ディテクト・マジック、プロテクション・フロム・イビル、スロー・ポイズン
レンジャー レンジャーは、訓練された狩人であり、追跡者であり、森の住人です。剣やボウに頼るのと同じぐらい、機転と技能に頼って生きていくように教えられています。
ファイター同様、レンジャーもすべての防具、武器を使用できます。しかし、重い防具は彼らの特殊能力の妨げとなります。
シーフ シーフは、ひとつのグループとして扱うことが難しいクラスです。常に不満を持ち、彼らのことを疑ってもいない人々を襲うような悪いものもいれば、基本的によい人物なのですが、体力に欠けるものもいます。熟練したシーフがパーティーに加わると、パーティーの生存率が高くなるということは、冒険者たちの間では随分前から知られていることです。特に、ワナの仕掛けられたドアを開ける時などには、シーフの存在が大変重要です。
シーフは、自由に、そして静かに動き回る必要があるので、皮製以外の防具を身に付けている場合、能力がフルに発揮できなくなります。シーフは、クレリックやメイジよりは、多くの武器を使用することができます。


【属性】
属性とは、そのキャラクターの生きかた、周囲の人々に対してどう振る舞うか、といった人生哲学のようなものです。
属性は、そのキャラクターの物の見方、生き方を表わすものです。属性は、2つの部分から成り立っています。ひとつはそのキャラクターの世界観、そしてもうひとつは道徳観念です。
■世界観
ローフル そのキャラクターが社会の枠組みとルールの制限内で働くことを表します。
ニュートラル そのキャラクターが、時には社会を重視し、時には個人を重視することを表します。
ケイオティック そのキャラクターが、社会や他人のことよりも、常に自分自身のことを重要視していることを示しています。

■道徳観念
グッド そのキャラクターが、道徳的で正直な行動を取ろうとすることを表しています。
ニュートラル その場の状況に応じて、場当り的な道徳観念に沿って行動します。
イビル 他人のことなど顧みず、あきらかに悪意に満ちた行動を取ります。


<モンスター>

ジャイアントリーチ このなめくじのようなぬるぬるした寄生虫は、獲物の死体から体液をすすって生きています。リーチは湿地や下水道のぬかるみ、泥、ぬめりの中で、怪しみもせずにいる獲物を待ち構えます。
クオートア 魚人間の古代種族で、地下の洞穴に住んでいます。クオートアは衣服を身につけず、武器とわずかな持ち物のために皮のベルトだけしています。
フリンド この人間型の生き物は、犬の頭をした筋肉隆々の人間といったところです。フリンドには並みの知性があり、地下でも洞穴でも見られます。
ドロウ ドロウはみな呪文をかけることができ、アダマント合金の剣を装備していることもよくあります。
ケンク この生き物は人間型の鷹といったところで、腕も翼も持っています。
ケンクはみな持って生まれた盗みの能力があり、人間型の種族を悩ませたり迷惑をかけることを楽しむひねくれた生き物です。
ジャイアントスパイダー この肉食モンスターは多くの地方に出没し、コボルドや冒険者のような厄介者の数が増えないようにします。ジャイアントバスターは巣を張り、油断した獲物をとらえ、毒のひと噛みで攻撃します。
マインドフレイヤー 『イリシッド』とも呼ばれ、地下に住むものの中でももっとも恐るべき生き物に属します。マインドフレイヤーは知的生命の精神を餌にします。
ドワーフ ドワーフは強靭な戦士で、毒と魔法攻撃に耐性を持っています。
コボルド 臆病でかつサディスティックな性癖があることで知られるコボルドは、大集団を組んでいるときだけ危険になるのが普通です。先祖代々ノームを憎んでいて、目にはいるとすぐ攻撃してきます。コボルドは徒党を組んだり、離れて攻撃するのを好みます。
ゴーレム ゴーレムは自然精霊力を用いて人工に生命を吹きこまれた生き物です。儀式の方法は少数の強力な魔法使いの間だけの、厳密な秘密になっています。ゴーレムはまったく恐れを知らず、ひたすら一心に戦います。
ラストモンスター あらゆる金属を食べたがる地下の生き物です。食べ物(鎧、武器といったもの)の匂いに感づくと、豹変します。このモンスターが金属を触角で撃ちつづけると、金属はむしばまれ、この生き物の食べ物になります。魔法武器でさえ、ラストモンスターの攻撃を受けることがあります。
スケルトン 魔法の力で生命を吹きこまれた死体で、強力な魔術師あるいは僧侶の手で作られ操られます。知性や意思はまったくありませんので、スケルトンには眠りや魅了、金縛りの呪文は効きません。恐れもまったく知らず、絶対に戦いから退こうとはしません。
ゾーン この生き物はもともと<地の精霊界>の住民で、地下深くで貴金属を餌にして生息し、悪意によるというよりは、宝石や貴金属のために攻撃をしかけるようです。
ゾンビ スケルトン同様、ゾンビは強力な魔術師や僧侶の手で生命を吹き込まれたり操られるアンデッドの生き物です。ゾンビは動きが遅くぎこちないのですが、一度決めるとものすごいしつこさで攻撃してきます。
ヘルハウンド ヘルハウンドはとても大きく、錆色か褪色の獣で、燃える赤い目をしています。この獣の斑点、歯、舌はすすのように真っ黒です。この獣は炎のブレスと鋭い歯で攻撃してきます。
ドライダー この奇妙な生き物はドロウの頭部・胴体とジャイアント・スパイダーの下半身を持ちます。ドライダーは武器で攻撃もしますし、呪文もおなじくらい使ってきます。
ディスプレイサービースト ディスプレイサービーストは藍色のピューマのようなもので、肩から2本の力あふれる触手が伸びています。この名前はもっとも危険な特徴を言い表しています。――自身の像を、本当の位置から3フィート離れたところに浮かぶよう『置き換える』能力です。このためディスプレイサービーストは戦闘で攻撃するのにとても厄介です。
マンティスウォリアー 『スクークリーン』とも呼ばれる肉食の昆虫人間です。マンティスウォリアーは人間の大きさをした獲物をとらえるかまきりのようなものです。マンティスウォリアーの独特の、恐ろしげな刃のついた竿状武器で武装しています。
ビホルダー ビホルダーは球形の身体で、生まれつきの浮遊力で移動します。ビホルダーの球型の胴には10の茎が伸びていて、その中心には大きなひとつ目と、かみそりのような歯並びで縁どられ大きく開いた胃があります。目の茎ひとつひとつに独特の魔法能力があります。それぞれを使ってビホルダーは複数の異なる呪文をかけることができます。


げーむのいりぐち - スーパーファミコン

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