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ファミコンの将棋ソフト同士を、対局させてみた

ファミコンの将棋ソフトでいちばん強いのはどれだろう?という素朴な疑問から、対局させてみました。
今回使用したソフトは、ファミコンで将棋の対局ができるこの6つ。
・本将棋内藤九段将棋秘伝(セタ)
・森田将棋(セタ)
・谷川浩司の将棋指南Ⅱ(ポニーキャニオン)
・ファミコン名人戦(SNK)
・谷川浩司の将棋指南Ⅲ(ポニーキャニオン)
・ファミコン将棋竜王戦(アイマックス)

(対戦方法)
盤面はYahoo!モバゲーの「将棋」を利用して、ファミコンの将棋ソフトが指したとおりに駒を動かすことで対局する。
発売日が新しい順にシード権を与えてトーナメント表を作成。
各ソフトで最初から選べる相手を選択。(このため、最も強い棋士を選んでいるとは限らない)

1回戦第1局 (先手[森田将棋] 後手[谷川浩司の将棋指南Ⅱ])
 
(対局の経過)
[谷川Ⅱ]は穴熊囲いで手堅い運び。[森田]も大きなミスはしないが、持ち駒の歩の打ち方に無駄があり形勢が悪くなる。
徐々に[谷川Ⅱ]が有利になっていく。龍2つを軸に、守りの薄くなった[森田]を追い立てる展開。[森田]は有効な攻めに移ることなく、投了した。[谷川Ⅱ]は一度も王手を許さない完勝。

(結果)
118手で[森田]が投了、[谷川Ⅱ]の勝ち。思考時間は[森田]2時間28分46秒、[谷川Ⅱ]20分5秒。
Winner!

1回戦第2局 (先手[内藤九段将棋秘伝] 後手[ファミコン名人戦])
 
(対局の経過)
互いに四間飛車、高美濃囲いの同型。先に仕掛けた[名人戦]に対し、[内藤]は金を捨てるだけの決定的な悪手が出た。そのまま有利に進めた[名人戦]が圧勝。

(結果)
70手で詰み、[名人戦]の勝ち。思考時間は[名人戦]5分42秒、[内藤]は不明だが同じく5~10分程度か。
Winner!

準決勝第1局 (先手[ファミコン将棋竜王戦] 後手[谷川浩司の将棋指南Ⅱ])
 
(対局の経過)
[谷川Ⅱ]は振り飛車、[竜王戦]は居飛車。[竜王戦]が角を銀と交換し果敢に攻める、[谷川Ⅱ]も応戦し先に王手。
明確な意図をもちつつ慎重に攻めを組み立てる[竜王戦]に対し、[谷川Ⅱ]は徐々に意味のない手が目立ちはじめる。 持ち駒でも徐々に圧倒していった[竜王戦]が、最初の飛車を1手も動かさずに勝ちきった。

(結果)
113手で詰み、[竜王戦]の勝ち。思考時間は[竜王戦]1時間48分43秒、[谷川Ⅱ]8分48秒。
Winner!

準決勝第2局 (先手[ファミコン名人戦] 後手[[谷川浩司の将棋指南Ⅲ])
 
(対局の経過)
[名人戦]は高美濃囲い、[谷川Ⅲ]は居飛車。慎重に進めつつも角交換を仕掛ける[谷川Ⅲ]、[名人戦]も応戦するが中途半端。
[谷川Ⅲ]が仕掛けた王手飛車取りを防ぎきれず、[名人戦]が徐々に駒損に。飛車角すべて揃えた[谷川Ⅲ]が順調に攻めて勝利。

(結果)
94手で詰み、[谷川Ⅲ]の勝ち。思考時間は[名人戦]10分08秒、[谷川Ⅲ]23分。
Winner!

決勝 (先手[谷川浩司の将棋指南Ⅲ] 後手[ファミコン将棋竜王戦])
 
(対局の経過)
[竜王戦]は振り飛車、[谷川Ⅲ]は居飛車で角交換を仕掛ける。[谷川Ⅲ]は金銀すべて王将の近くに配置する堅い守り。
両者非常に慎重な指し方、攻めあぐねた[谷川Ⅲ]は金を前後に往復させる無駄な手が出る。
小競り合いのうちに徐々に駒数で優位にたった[竜王戦]が有効な攻めを見せはじめ、終盤はあと一歩で詰ませるところを詰ませない余裕の指しまわしで圧勝した。

(結果)
114手で詰み、[竜王戦]の勝ち。思考時間は[谷川Ⅲ]10分、[竜王戦]1時間56分37秒。
Winner!

対局結果

今回は全ての対局を通して、発売された日が新しいほうの将棋ソフトが古いほうに勝つという結果になりました(いちばん古い「内藤九段」で1985年8月発売、新しい「竜王戦」は1991年2月発売)。
しかし1度きりずつの対局だったので、何度もやった場合はまた違う結果になるかもしれません。

ちなみに「ファミコン将棋竜王戦」で対局に使ったこのキャラクターは「すま」という棋士で、モデルは1988年第1期竜王の島朗六段(当時)と思われます。


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